科学的に根拠のあるダイエットがしたい
低糖質ダイエットって日本じゃ流行ってるよね。腹の肉を何とかしようと、ダイエットに関する本を読んだりしていたのだが、とても役に立つ本を読んだ。
今までのダイエット本とはかなり異質な内容になっていて、太る本当の理由が書いてある。
本の内容のほとんどが、科学的な研究データから肥満の原因を突き止めていく内容だ。
というか、アレもダメ、これも効果なし!という内容が多い。
これには多くの人が驚くと思う。
カナダのお医者さんが書いている本で、いまなら書店に沢山並んでいるから、痩せたい人は読んでみてはどうだろうか。
読まないと太るメカニズムを知らないままの可能性が高い。なぜならこういった切り口で肥満について書いてる人はほとんどいないから。
「いままでダイエットで言われていた話しは何だったの?!見当違いなことばっかりだったじゃん!?」
となるかもしれない。それもそのはず、例えば
- カロリー制限してもムダ
- 摂取カロリーが増えても太らない
- 食べない人ほどやせにくい
- 朝からしっかり食べる人ほど太りやすい
みたいなことが書いてある。
「またまた、ウソでしょ」って思うのも無理はない。
オレも何回かそう思ったが、この本の凄い所は研究データの出典とともに書いてあるのだ。データの出典が書いてあるのがミソだよね。
著者は「論文審査のある雑誌に掲載されたもの以外はほとんど参考にしない」と冒頭で書いている。
そういう意味である程度信頼性というのはありそうだし、参考になりそうな本である。
でも表紙を見る限り「ネットでよくある釣りの見出しでしょ?」なんて思ったりもしたが、そんなことも無かった。
いままで多く見てきた、釣りタイトルや見出しで注意を引いて、今までの常識と大して変わらない本とは様子が違った。
でも、読みづらい本ではあった。長いから。
だけどいま現在、糖尿病街道爆進中だぜ!という人には自分の勝手な判断で実践するよりも医者と相談してくれ。糖尿病の人は迷わず担当医と相談だ。
今回は炭水化物は太りやすいというのはどうしてなんだ?という事を書きたい。だが、その前に基礎知識がないと始まらない。
まぁちょっと長くなるが時間あったら読んでいって
【低炭水化物ダイエット】インスリン過剰分泌はダイエットの敵
この本ではとてもわかりやすく肥満について説明をしてくれているのだが、なんせ長い。
けっこうダラダラ長いけど、データに関しての詳しい解説は無いので批判も多い事だろうとは思う。
これは編集者のせいということにしておこう。まぁオレの話しもダラダラしているが。。。
正直なところ、真偽を確かめたい、正しく知りたいという人にはぜひ出典の論文とともに本を読んでもらった方が良いと思う。
が、「そんなことしてられないし、早く痩せたいんだけど!」という欲しがりさんは、インスリンについて覚えておくと良いだろう。
この本には全編に渡って、インスリンが肥満の原因だということが書いてある。繰り返し繰り返し、いろんな側面から何度も何度もだ。
だから読むのが結構辛いのだが、メカニズムを理解していないと、今までのあまり効かない&すぐにリバウンドするダイエットからは卒業するのは難しいだろう。
インスリンの過剰分泌でデブに
一言でいうとインスリンの量が多く、分泌時間が長い人はデブまっしぐらってことだ。
インスリン分泌が多い→太る
まずコレを覚えておかないと話しにならないので、覚えておいてほしい。
「インスリンって血糖値下げてくれるし、糖尿病の人には必須なやつでしょ?」と賢明なアナタはご存知であろう。
まさしくその通りで、なくてはならないものだし、分泌されないと糖尿病になってしまう。
だが、出すぎはデブのもとだよっていうことだ。インスリンが悪いって話しでは決してない。
そもそも糖尿病でもない人が、インスリンの量とか、分泌されている時間なんてものを気にしたことが無いと思う(オレもない)。
だがダイエットで最も気にしなければならないのはカロリーでも運動量でも脂肪分でもなく、今は「インスリン」なのだとこのお医者さんは言っている。データにも出ているぞ、と。
「そんなの病院にでも行かないとコントロールできない」と思うかもしれないが、そんなことは無いらしい。
病気でもない人はある程度コントロールできる。
逆に言えばインスリンのコントロールをしないと痩せることはできないそうだ。
ちなみに、全く反対のことを言うようだが「インスリンはデブホルモンではない」と言っている日本人のお医者さんもいるので、その動画を載せとくよ。結局どっちだよ?!って気もしてくるけどね。
【低炭水化物ダイエット】血糖値とインスリンの関係 どうやって太る
食べ物を食べると血糖値が上がって、インスリンというホルモンが出てくる。インスリンは体の細胞に働きかけて、血液の中のブドウ糖をエネルギーとして細胞に取り込ませるという役割がある。インスリンの役割
太っていない人はインスリンの働きかけが正常だが、インスリン抵抗性のある人がいる。これはインスリンの効きが悪い人がいるということだ。
抵抗性のある人はインスリンが通常の量だとうまいこと効かない。
なので、健康な人よりも多くインスリンを出してブドウ糖を取り込ませようとする。その結果、健康であればそこまで出る必要のなかったインスリンによって太ってしまうという流れだ。
オレが勝手に作ったイメージ的には
- インスリン=宅配業者(この人が多いと太る)
- 血糖=荷物
- 細胞=受取人
- インシュリン受容体=インターホン
細胞さ〜んお届け物ッスよー。あれ~インターホンぶっ壊れてんのか?全然ドア開けてくれないわ…。またきまーす。
という感じでインスリン抵抗性がある人はインターホンが壊れているイメージ。
太ってる人の家のインターホンは壊れてて、荷物をお届けできないので、何人ものインスリンさん達が何回も無駄に駆り出されることになる。
インスリンがしっかりとブドウ糖を届けられれば良いのだが、インスリン抵抗性があるひとはインスリンが悪いわけではなくインスリン受容体が耐性をもってしまっている。
じゃあなぜ耐性をもってしまうのか?
インスリンの量が多い+その時間が長いのが原因だそうだ。麻薬みたいなもんだね。効かないので段々と量が増えていく。
インスリン抵抗性をなくせば痩せにつながる
インスリンの抵抗性を減らすには
- インスリンの分泌量を減らす
- インスリンが多く分泌されている時間を減らす
という方法があるそうだ。これができなければ痩せる事は難しいらしい。ちなみにインスリン抵抗性はダイエットのリバウンドにも非常に関係が深い。
いったいどうすれば分泌量が減って、分泌時間が短くなるのか
インスリンの分泌量を減らす
インスリンの分泌量を減らすには血糖値を低くする方法がある。血糖値をあまり上げなければインスリンは出づらいという考え。
血糖値は食べ物を食べると上がる、というのは皆よくご存知だろう。
しかし、血糖値を上げやすい食べ物については知っているだろうか?血糖値を上げやすいものについて知っていれば、それを避けることでインスリンの分泌量を抑える事ができる。結果、ダイエットにもつなげようという目論見だ。
インスリンの分泌している時間を減らす
そしてもう一つの時間を減らすというのはけっこう簡単で、食べない時間を長くするという方法がある。シンプル中のシンプルで、うれしいが結構むずい。
これはけっこう慣れってのが大きいと思う。なるべく早く夕飯を食べるようにすれば意外と実行可能なのではないか。
お腹空いたときには、なるべくインスリンが分泌されない食べ物にすれば良いと思うし。
しかし、血糖値を上げやすいものはとは何なのだろうか?
【低炭水化物ダイエット】炭水化物は血糖値を上げやすい やっと本題です!
ようやく炭水化物が出てきた。むしろ本題はここから。
炭水化物抜きダイエットを知っている人は多いと思うが、なぜ炭水化物を抜くとダイエットに効果的なのか知っている人はあまり多くないのではないか。
炭水化物は血糖値を上げやすく、インスリンの分泌量を多くしてしまうのでダイエットには向いていないということなのだ。カロリーがどうとか、そういうことではないので注意が必要。
なのだが実は、血糖値を上げやすい炭水化物と、上げにくい炭水化物がある。よく言われている精製された炭水化物が良くないというのはこの点だ。
精製されていない炭水化物はそこまで急激に血糖値を上げたりはしない。これは精製されていない炭水化物には食物繊維が多く含まれているからと言われる。
食物繊維でデブを回避
食物繊維には血糖値を上げづらくする働きがある。近年、食物繊維がもてはやされるのはこの働きがあるというのも大きいだろう。
炭水化物=糖質+食物繊維ということを思い出してもらいたい。炭水化物が悪いわけでは無いのだ。食物繊維が多く含まれた炭水化物は悪くない。
何でもかんでも炭水化物がダメと思っているのであれば考えを改める必要がある。あと一緒に食べるものとかね。白米と納豆とか、酢+白米の酢飯とか。工夫の仕方で血糖値の上がり方は全然違う。
砂糖は注意 特に果糖はマジでヤバイ
想像通りだと思うが、最も血糖値を上げやすい食べ物は砂糖(炭水化物の中の糖質の中の糖分)だ。すぐに血糖値が上がってなかなか平常値に戻らない。
だが、けっこう最近まで砂糖は悪ではないというような事もいわれていた。1986年FDAのレビューでも「糖分の摂り過ぎが危険なことを示す決定的な証拠はない」と発表しているようだ。
また、2014年アメリカ糖尿病学会のウェブページに「炭水化物食品に代えて少量の糖分を摂って良いと専門家も同意している」とあったそうな。
要するに、けっこう最近まで専門家でもあんまりわかってないってこと。もしくは意図的にそれを見逃していたか。研究なんてしてないポッチャリさんが迷ってしまうのは無理もない。
低GIでも安心できない 血糖値が上がらなくても太る
GIというのは血糖値をどのくらい上げるのかという指標で、これが低いと健康に良いみたいなイメージがある。しかし、コレが低くても安心できないものがある。その代表が人工の甘味料。
ややこしいのだが、血糖値をほとんど上げないにもかかわらずフルクトース(果糖)も非常に太ることがわかっている。
砂糖よりも果糖の割合を増やした人工甘味料が食品によく使われている。安い、甘い、美味しいそうに仕上がる、血糖値も上げないという夢の食材(に見える)だが、これがけっこうヤバイ。
これはインスリン抵抗性が関係しているそうだ。
フルクトースは脂肪肝を引き起こす。フルクトースは肝臓でしか使うことが出来ないので、(詳しいことは省略するが)肝臓が集中的にやられる。結果、脂肪肝になってインスリン抵抗性ができてインスリンの分泌量を上げる。
で、すごく太る。
果糖がダメってことは、フルーツも駄目なのね?って思う方もいるかもしれないが、フルーツは大丈夫だそう。なぜなら人工的に加工されているわけでは無いから。
その理由は、量と濃度と食物繊維が関係している。人工的に加工されているものは量と濃度が圧倒的に高い+食物繊維がほとんど入ってないからダメ。
確かにフルーツしか食べないという中野瑞樹さんは太ってない、というかやせている。フルーツは太るのでやめましょう、という話しはやはり信用できないようだ。
人工甘味料は他にも色々とあるが、これらの含まれたダイエット飲料や食品の多くは血糖値をあまり上げたりしないし、砂糖の摂取を減らすが、インスリンの分泌量を上げてしまう。
要するに、まったくダイエットの役に立たないのだ。
知ってた?オレはそもそもダイエット飲料などややこしそうなものを選んで飲んだ事は無いが、なかなか恐ろしいものがあるものだよね。
炭水化物抜きダイエットは効果が高いと言われるが インスリン分泌指数というのもある
炭水化物は血糖値を上げやすいみたいだから、それを全部やめて、血糖値を上げづらい低カロリー低脂質のタンパク質にしてしまおう!とか思う人もいるかもしれないが、物事はそんなに単純じゃない。
残念だが皮をはがした鶏ムネ肉のインスリン分泌指数は高い。ガビョーン!それって太ってしまうじゃないかと思うよね。
まぁそれについては今度書こうかなと思ってるので気が向いたら読んでちょーだい。「そんなの待っていられるか!もっといろいろ知りたいんじゃ」というなら上↑の本読んでみてね。
そして最後に残念な話ではあるが、
低炭水化物ダイエットは長期的にはあまり効果がないそうだ。
やせやすいダイエットではあるものの、長く効果が続かないなんて悲しいよね。
結局のところ、低炭水化物ダイエットやっとけばOKなんていうことは無くて、やっぱりいろんな観点からするべき。
考えてみれば当たり前なんだけどね。
以上、低炭水化物ダイエットのメカニズム 知らないと痩せられない という話しでした。
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