ビタミンDの血中濃度を高くしておくことで、新型コロナウイルスの重症化を予防する効果があるのではないか、という論文がある。
とはいっても、サプリメントを飲んで経口投与でも良いのか?それとも病院にでも行って特別な処方がないとダメなのか?そんな疑問を調べてみた。
冬が近づいてますます新型コロナウイルスCovid-19の感染者が増えている。
まだワクチンを日本人が接種できるようになるまでには、かなり時間がかかりそうだ。
身近なコミュニティにも感染者が出たとか、知り合いに濃厚接触者の疑いが。。。なんて人も多くなってきたんじゃないだろうか。
どうにか自分でもできる重症化の予防方法はないのだろうか?なんて思っていた。
実はビタミンDサプリで重症化を予防できるのだそうだ。
ビタミンDの摂取で新型コロナウイルスの重症化予防だけじゃなく、風邪やインフルエンザにも良い効果がある、というような論文もある。
新型コロナウイルスに対してはまだ「効果がどうやらありそうだぞ」という段階ではあるが、高齢者が身近にいる立場なのでビタミンDで予防できるというのはありがたい。
ビタミンD、摂っておくべきだよね。
さて、この記事では
- どのくらいビタミンDを摂取したらよいの?
- ビタミンDってどんなもの?と、摂るデメリット
- 新型コロナウイルスに効く論文ってどれ?
ということについて書いてある。
もしメジャーなメディアでビタミンDが良い!なんて報道や拡散がされたら、いっぺんに品薄になってしまうかもしれないので、いまのうちに買っておこう。
お守り以上の効果はあるはずだ。以下、興味あったら読んでちょうだい。
ビタミンDはどのくらい摂るべき?血中レベルを30ng/mlにしたい
予防効果を出すためにはビタミンDの血中レベルを一定以上にしておく必要があるそうだ。
血中レベルは 30ng/ml が基準になるもよう。(数字は田中消化器クリニックのサイトから)
他にも、30~50ng/mlあるとさまざまな呼吸器感染症のリスクを減らす可能性があるとする論文もあったので、この数字はアテになりそうだ。
「30ng」は30ナノグラムで、「ml」はミリリットルなので、1mlの血液中に30ナノグラム ビタミンDがあると、まぁ安心かな。ということになる。
ちなみに一般的には20ng/mlであれば健康的と言われる。
※ ↑ はeJIMのサイトからのスクショ
しかし、血中濃度を測るなんてのは普通の日常生活を送っている上ではする機会は少ないだろう。
お医者さんに行って血中の濃度測ってほしいなんてとても言えない。30ng/mlというのはいったんあきらめよう。
だから血液検査をしなくても、これくらい摂っていればまぁ安心というレベルを知りたいのだ。
上記のサイトで、どのくらい摂取すればよいのか書いてある箇所があった。
血中濃度が測定できない場合は、2000単位のビタミンDを毎日摂取しましょう。
田中消化器クリニック「緊急速報 ビタミンDでコロナ感染予防を」
2000単位のビタミンDというのは、2000IUということなので
50µg(マイクログラム)のビタミンDをサプリで摂取するのがいいであろうということになる。
50µgのビタミンDを摂るにはサプリでは何粒なの?ってことでサプリごと値段も調べてみる。
ビタミンDサプリごとの1粒の含有量とコスト
よく買っているナウフーズのビタミンDサプリがあった。安くてたくさん入っているので、サプリ好きにはおなじみなやつ。
1粒に2,000IU つまり50µg含有されている。これなら1日一粒で目標クリア。
240粒入っていて1,990円なので、一粒当たり8円ほど。これは安い。半年以上もつし!
でも、もっと安いのないかな?
と思ったらiHerbでかなり安く売っていたのを見逃していた。2,000IU(50µg)のモノが240粒で¥863(執筆時)。
なんと1粒当たり約3.6円。 マジか!?えらい安い!
Health Thru Nutritionも最強クラスに安いかもしれない。
1粒に2000IUつまり、50µgのビタミンDが入っているので1日に1粒で目標値はクリア。
2,099円で365粒、1粒あたり6円弱。
1年間ももつよ、ウッ(´;ω;`)!これ買おう(買った)。
こんなに安い値段なら、一族郎党、会社の上司に、世話になってる頑固者の爺さんやら、周りの人たちに買っても大した出費にはならない。
取引先の社長に日本酒持っていくよりも喜ばれるかもしれないな。
だがアメリカ産なので、国産が良い!と思う人は嫌かもしれない。国産のビタミンDサプリメントになるとどうなのか。
自然派にこだわる「GoCLN(ゴークリーン)」のビタミンDサプリは一粒に50µgのビタミンDが入っていて、1粒で目標値をクリアできる。
国産好きで自然派好きならこれで良いんじゃないかという気もする。国内製造だし原料が玄米の粉末だそうだ。
なんとなくよさそう、なんとなく。
1粒あたりのコストは32.5円の計算になる。自然派なだけにちょっとコストが高め。。。
60粒なら二か月もつので、ワクチンが一般人に出回るまで半年くらいとしたら、3つくらい買っておけばかなり安心。
ドラッグストアでもよく見るネイチャーメイドのビタミンDサプリは1粒に25μg含有されている。
つまり1日2粒飲まないと目標値に行かない。1粒10.5円くらいの計算なので1日のコストは21円ほど。
45日間もつが、半年持たせようと思うと4つ欲しいところ。
ちなみに、ネイチャーメイドはアメリカ原産だ。
ビタミンDは免疫力を調整する
ビタミンDに関しての記述が”厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』”の「eJIM」というサイトにあるので、正確な情報を把握するためにぜひ読んでみてほしい。
ビタミンDに関して知っておいた方が良いのは
- 免疫力を調整する
- 冬になるとビタミンDが不足しやすい
- 様々な感染症のリスクを下げる
ビタミンDというのは脂溶性ビタミンで、要するに油脂に溶けやすいビタミン。カルシウムの吸収に役立つということが知られている。
腸に問題があって、脂肪吸収能力が低下している人はビタミンDの吸収も少なくなってしまうので注意が必要だ。
ついでに、肥満の人は体の脂肪が多いので、血中のビタミンD濃度が低くなってしまう傾向にあるそうなので、覚えておくと良いのかも、ギクリ。
さて、ビタミンDはこれまでもインフルエンザの発生を免疫作用により抑える効果があるといわれていた。
風邪、インフルエンザ、気管支炎、肺炎などの感染症の発症、重症化を予防するという。
こちら↓は2019年の急性呼吸器感染症予防とビタミンDとの関係についてのメタアナリシス。
ビタミンDが不足している人には効果ありでしたよ、という内容。
下のリンクは慈恵医大の2010年に発表された論文。インフルエンザとビタミンDに関する調査。
ところで、ビタミンDの欠乏は冬に起こりやすくなる。
良く知られているように皮膚が日光にあたることによってビタミンDをつくることができるが、冬にはそれが減ってしまうと考えられるのだ。
新型コロナウイルスだけでなく、風邪やインフルエンザの予防にも役にたつのであれば冬にビタミンDを摂取しておくメリットは大きい。
陽に当たらないような時間に活動している人や、外出の少ない仕事の人はなおさらだろう。
ビタミンD過剰摂取 摂りすぎるとどうなる デメリット
4~8歳 | 9~18歳 | 19歳以上 | |
---|---|---|---|
男性 | 75µg | 100µg | 100µg |
女性 | 75µg | 100µg | 100µg |
妊娠期 | 100µg | 100µg | |
授乳期 | 100µg | 100µg | |
ビタミン D の過剰摂取により、高カルシウム血症、腎障害、軟組織の石灰化などが起こる。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
ビタミンDの一日の許容上限摂取量というのが決まっている。それが上の表だ。
9歳以上は男女ともに100µg(mcg マイクログラム)なので、それ以下に抑えておきたい。
食事+サプリで摂取することを考えればサプリで50µg摂りましょうというのは妥当なところか。
そしてさらに、どのくらい摂取すると過剰摂取で毒性が出てしまうのかというと、10,000~40,000 IU/日(数字はeJIMのサイトより)という量。
1IUというのはビタミンDにおいては0.025µgなので、
10,000~40,000IUというのは250µg~1000µgということになる。これは許容上限摂取量の2.5倍から10倍の数字だ。
毒性が出てくるという数値なので許容上限摂取量よりもだいぶ多い数字になっている。
一日に摂取するのが250µgよりも少なければ、ビタミンD中毒症状は出にくいということだ。
とはいえ、それよりも少なくても長期間摂ることで悪影響もある可能性が、ということなのでギリギリまでの摂取はやめておいた方が良いだろう。
つまり50µg配合のサプリメントを2粒は飲まなくて良いってことね。
新型コロナウイルスとビタミンDに関する論文
さて、新型コロナウイルスとビタミンDとの関係だが
2020年8月にスペインの研究者が発表した論文がある。ビタミンDでの新型コロナウイルスの治療によっての死亡率、ICUへの入院について調べている。
要するに、投与したグループとしてないグループを比較して
- ビタミンDを投与した患者に死亡者はいなかった
- ICUで治療をしなければならない人数を減らすことができた
という内容。
比較試験しているので、内容はけっこう信頼度が高いと思う。
重症化が心配されるのは高齢者だから、自分の親や上司にビタミンDをプレゼントすると本当に喜ばれるかもしれない。
新型コロナウイルスの研究はまだまだ数が少なくわからないことが多い
ところで、論文があるからって絶対に間違いないなんてことは言えないということを最後に言っておきたい。
以前に世界中で話題になったインドネシアでのビタミンDとコロナウイルスの研究に関しては、著者が一体何者なのかがハッキリしないぞ、なんていう調査がある。
上の調査では、インドネシアの論文の著者が誰なのか、研究はどこの病院で、データはどうやって取得したのかなど、詳細がわからないと書いてある。
引用しているお医者さんもいるけど、正直アテになるような論文ではないと思われる。
科学の世界にもいろいろあるのだ。
いずれにせよ、近い将来に新型コロナウイルスのCovid-19に対するビタミンDの大規模な比較実験などが行われてかなりハッキリしたことがわかってくると思う。
ビタミンDと新型コロナウイルスまとめ
見てきたようにビタミンDを摂取することによってのメリットは多そうだ。
デメリットに関しては過剰摂取を避ければ問題ないだろうし、そもそもサプリは食品なのでそこまで重大なデメリットが起こるとは思えない。
要するにメリットがデメリットを大幅に上回るのではないかと思っている。
とはいえ、いつも飲んでいる薬のある人はお医者さんに相談の上で飲んだ方がよいのでその点に気をつけましょうね。
ということで、新型コロナウイルスによる重症化の予防にビタミンDが効果的?!という話でした。
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