デブ菌とかヤセ菌とかいう物があるが、そもそもどんなもん?どういう実態なの?というのを解説。
この記事で、「ヤセ菌の名前(グループ)、働き、どうやって増やすことができるのか」がわかるようになる。
読んでぜひあなたもヤセ菌増やして痩せちゃってほしい。
ヤセ菌が増えるというサプリを買いたいと思っている人は多いと思うが(運動しろよっていうツッコミもあるが…)
ちゃんと働きを理解して買いたい のではないかと思う
なにやらよくわからないのに、ヤセ菌増やして痩せる!みたいなサプリを信じて買うのにはちょっと不安があるからね。
ヤセ菌は短鎖脂肪酸をつくる腸内細菌の事
ヤセ菌と呼ばれる腸内細菌は短鎖脂肪酸を作っている。
腸内細菌というのは腸内にいる細菌のことだ。まぁ読んだらわかるね。
「だいたいヤセ菌ってネーミングなんなのよ?どうしたらヤセ菌を手に入れられるのかね?」
と、皆思うだろう。
実はヤセ菌はたいていの人はほぼみんな持っているんだそうだ。っていうかお腹に飼っているというか。腸の中に住みついている。
ということで、実は痩せる才能(ヤセ菌を腸に住まわせている)はわりと誰でも持っているみたい。でもなんで太ってきてしまったりするのか?
「私のヤセ菌働いていないの?役立たず?」と思うではないか。
働いていないわけでは無いが、どうやらちょっと分が悪いというのがある。腸内細菌は善玉菌VS悪玉菌が戦国時代もビックリの勢力争いをしている。
そして短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)というのは腸内細菌がつくるカラダに良い成分。それだけだとなんだかよくわからないね、短鎖脂肪酸については後のほうで書くよ。
善玉菌の元気がないとダメ
腸内細菌は大きく分けて3つのグループにわけることができる。体に作用する働きごとに誰でも解るようにざっくりとした分類をしているようだ。なのでそういう名前の菌がいるわけでは無い。
その3つというのは
- 善玉菌
- 悪玉菌
- 日和見菌(中間菌)
と呼ばれる。善玉菌、悪玉菌というのは光岡知足博士による命名で、非常にキャッチーな判りやすい名前になっている。
当然、特定の菌の名前ではなくて、グループにつけた名前なので善玉菌グループ、悪玉菌グループ、日和見菌グループという方がイメージしやすいかもしれない。
日和見菌というのは善玉菌でも悪玉菌でも無いどっちつかずの菌で、優勢な方につくという菌だそうだ。
だが実は、この日和見菌が腸内細菌の大部分を占めている。大衆は長いものに巻かれるというわけか。
強そうな方に付くという、なんだか選挙のときに浮動票の方が多いのとソックリな気がするのはオレだけだろうか。大部分の腸内細菌も勢いのある強そうな方に付くらしい。
人間ならなおさら強い方に付くのかもしれない。人間は投票に行かない人が多いけど。。投票に対する一般人の行動もそうだが、政治家とか不良漫画の勢力分布となんだか似ている気がする(どうでもよい)。
腸内細菌も悪玉菌が勢力を伸ばすと、日和見菌は悪い日和見菌が増えてしまうそうだ。
普通の中学生が不良グループの影響で悪くなってしまうというような、よくあるアレだな。人間関係に似ている。
さて、オムロンのサイトに肥満の人が高カロリー食を食べると、短鎖脂肪酸をつくるバクテロイデス門が減ってフィルミクテス門が増えるという話が書いてある。この二つは日和見菌の二大勢力なのだが、フィルミクテス門は肥満に結びつきやすい言われている。
要は、バクテロイデスを増やして味方に引き入れれば「戦に勝てるぞ!」となるということ。
そして、肥満の人には短鎖脂肪酸をつくる腸内細菌が少ないという研究データがあるそうだ。
身体がデブだと思ったら、腸内細菌もデブする菌ばっかりかよ!と。
どうしてヤセ菌なのか
いったい何を以てしてヤセ菌なんて名前になるのか、というのは非常に気になるところだ。これをお腹に飼っていればどんどんヤセてしまいそうな名前である。そこまで世の中甘くないとは思うが。
上でも書いた通り、ヤセ菌というのは短鎖脂肪酸を生み出す腸内細菌で、短鎖脂肪酸は体に良い上に「ヤセる」につながっている。
なので、個別に「ヤセ菌はコレ!」っていうものは無いが、メインの菌としてはバクテロイデス門(日和見菌)やビフィズス菌(善玉菌)などのことを言っているそうだ。
ややこしいのだが、バクテロイデス門にもビフィズス菌にもたくさんの種類の菌がいる。
短鎖脂肪酸がヤセ菌をヤセ菌たらしめている
短鎖脂肪酸というのは、脂肪細胞に働きかけて細胞の取り込みを抑える働きがあるのだ。
肥満が悩みという人にとっては重要な働きをする”短鎖脂肪酸”をつくる腸内細菌を、ヤセ菌という名前で呼んでいる。
他にも短鎖脂肪酸は色々な役目を果たしてくれている。
というか、どちらかというとそっちの方がメインのようだ。
例えば、
- 「腸管の蠕動運動を促進」
- 「小腸や大腸の上皮細胞の増殖を促す」
- 「腸管の粘液の分泌や水やナトリウムの吸収を促す 」
なんていうのがある(武田薬報webから)。
また、
- 「腸内を適度な酸性に保ち善玉菌を応援すると共に、悪玉菌をやっつける」
- 「酢酸には悪玉菌を退治する殺菌作用や、増殖を抑える静菌作用」
(グリコのサイトから)なんかがある。
難しいのだけど、要するに短鎖脂肪酸は腸の健康的な活動には欠かせないものということだね。
さて、短鎖脂肪酸には酢酸、酪酸、プロピオン酸 なんかがある。
酢酸は上に挙げたような作用があるが、酪酸やプロピオン酸には、元気な腸粘膜を維持して、腸のバリア機能を高める働きがあるんだって。
ちなみに腸には免疫細胞の7割が集まっていると言われるので 腸の健康を保つってのは健康にとって非常に重要なことだ。
免疫細胞の7割ってすごいよね。腸というのはそれだけ体にとって重要な部位ということだね。
短鎖脂肪酸をたくさん作ってもらうためには
まずは短鎖脂肪酸を作る菌がいないとダメだよね。でもそこはみんなわりとクリアしてるみたいなので、ちゃんと働いてもらうようにするというのがポイント。
それにはちゃんと好物のエサを与えないといけないらしい。
「ヤセ菌ちゃん、よく働くんだよ~」って。
飼っている猫や犬にも、ちゃんと美味しいエサを与えないと懐かないのと一緒で、ヤセ菌にも美味しいエサを与えないと働いてくれない。
キチンと好物のエサを与えれば、短鎖脂肪酸をしっかり作ってくれて腸内環境を整えてくれる。結果、ヤセ菌が優勢で腸内の覇権を握る! というのを期待できる。
さてそのヤセ菌の好物とは何なのか。これさえあれば痩せる気がする!
ヤセ菌をスクスク育てる!には…
ヤセ菌を育てるエサというのは食物繊維だ。
マジでこれ大事。正しく言うと水溶性食物繊維が短鎖脂肪酸を作るカギになる。
水溶性食物繊維は短鎖脂肪酸を作るときの腸内細菌のエサになるから。
市場にある商品としては、イヌリンとか難消化性デキストリンなんて名前で売られている食物繊維がそれだ。
一昔前までは食物繊維は消化酵素で消化されないものでエネルギーにならないから、とくに要らないものみたいな扱いだったそうだが、最近では第六の栄養素なんて言われ方もしている。
「便秘くらいにしか効かないんでしょ?」っていう印象はもう古いのだ。
イメージ的には
ヤセ菌が水溶性食物繊維を食べる→短鎖脂肪酸できる→脂肪の取り込みを抑える
って感じ。もちろん他にも働きはあるけど。
食物繊維を30gとるだけで痩せる!
そしてこんな記事もあった( 食物繊維を1日30g以上とるだけで体重を減らせる )
ややこしい食事制限を抜きにして、1日30gの食物繊維をとるだけの方法をしたら1年間で平均2.1kg体重が減ったということだ。
すごいじゃん。ちゃんと運動とかしたらもって減りそうね。
制約の多い食事制限って続けるの大変だよね。でも食物繊維をとるだけなら、続きそうだ。
特に食後血糖値を抑えて、インスリン抵抗性が改善ってのが良いなと思う。
インスリンってのは肥満に速攻でつながるデブホルモンなので過剰に分泌されると太ってしまう(分泌されないと困るから、ほどほどが良いって事)。
インスリン抵抗性が改善されると少しのインスリンでちゃんと効くってことだから、無駄にインスリンを分泌させることが減る、ということだ。
食物繊維摂るべし!
ちなみに「炭水化物をバクバク食べる腸内細菌を…」とか言っている広告をたまに見るが、この炭水化物ってのは食物繊維のことで、
糖質のことでは無い。
食物繊維は難消化性炭水化物と言われる。なので炭水化物をバクバクというわけ。
炭水化物なら何食べてもOKで腸内細菌が全部食べてくれるなんていう話しではないので気をつけて。
いかにも炭水化物は何食べてもOKみたいな感じに広告しているのはミスリードなんじゃないかと思うのだが。
だから「よっしゃ!白米たくさん食べちゃお♡」とか思わない方がよい、食物繊維食べてね。
それからヤセ菌を増やすには〇〇サプリ!とかってのもそうとう怪しい。それって水溶性食物繊維じゃないよね?って思ったりするんだけど、これもやっぱり闇の深い業界だね。
あと、痩せる菌を食べて爆発的にヤセ菌を増やすみたいな感じの言いかたをしている広告もかなりアヤシイので気をつけて。
食物繊維を摂るには
ややこしいことは言わない、シンプルに和食が良い。日本人でも外国人でも、日本にいるなら和食をなるべく食べよう。で、白米より玄米ね。
もうね、和食ってのはかなり良いみたいよ。発酵食品は多いし、カロリーは少ないし、食物繊維も摂りやすいし。ヨーロッパ圏では和食が流行っているとうのもうなずけるところだ。足りないとこはサプリでどうぞ。
でも、もすこし具体的に挙げると海藻類、豆類、野菜類、きのこ類、果実類が良いそうだ。
これ一つで1日分の食物繊維!みたいな便利な食べ物は無さそう。現代人に不足しそうな野菜とか海藻を意識して食べた方が良い。
補足として、日本人の男性の1日当たりの推奨量は20g以上、女性で18g以上。
食べ過ぎてそれほど問題があるような物でもないらしい。まぁ量によると思うが。普通は食べ過ぎることはほぼ無理。サプリの過剰摂取でもしない限り。
オートミールを200gたべれば食物繊維を18g摂れるみたい。オートミール200gってなかなかヘビーな気はするけど。
そして、オートミールを食べるときは砂糖がまぶしてあるやつは避けたほうが無難だろう。砂糖は炭水化物だが、上にも書いた通りヤセ菌は砂糖を食べてくれない。
結局のところヤセ菌で痩せるというのは
- ヤセ菌は短鎖脂肪酸をつくる菌のことで、善玉菌にも日和見菌にも存在する
- 短鎖脂肪酸は肥満を防止するのに役に立つ
- 短鎖脂肪酸をつくるには水溶性食物繊維が必要
- 食物繊維は実は肥満に効果的で血糖値を抑える 、過剰なインスリンの分泌を改善してくれる
- インスリンの過剰分泌やインスリン抵抗性はデブの素
ということで食物繊維を摂ってヤセ菌を増やして、健康スリムをめざそう。
以上、ヤセ菌とは何か?そもそもどんな菌なのか?増やす方法は? 腸内細菌は食物繊維が大事 という話しでした。
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